2010年6月27日日曜日

荻村伊智朗

イギリス人にとって人前で裸足で歩かされるのは屈辱的な行為だと、荻村は現地で初めて知った。

政治は一部の権力者の手に握られ、スポーツマンを含めた国民は一銭五厘の切手を貼った召集令状で集められ、戦場へ出ていきました。

---   荻村伊智朗伝 ピンポンさん 城島充伝「ピンポンさん」 城島充


上原久枝
城島充の物書き的日常

2010年6月6日日曜日

相手を見定める

「権利ばかり主張している」という言葉がある。日本の大衆は、自分より惨めな立場にいる者に同情するのは大好きだが、彼らが差別と闘ったり、異議申し立てをすると、とたんに攻撃を始める。

部下に対するのと同じ物言いを、社長や役員に対してする者はいない。不愉快なことがあったのなら、そのままその相手に向かえばいいのに、自分より弱い者や、身近にいて言いやすい者にぶつけてしまうのだ。彼らは決して、自分を抑圧している相手に文句を言うことがない。
怒りは、怒りの素に向かわなければ、その根源はなくならない。

男も泣いていいし、弱くてもいい。男にも、もっと多様な生き方があっていいし、強がらなくてもいい。心から怒りたいときには、身体を震わせて怒ればいい。そういうことが許されない空間がまだ、この社会にはいっぱいある。

   ---   怒りの方法 辛淑玉 から