2012年8月14日火曜日

大学

大学改革の議論では、英語が喋れるグローバルな人材の育成が叫ばれるが、何とも的外れな話である。欧米でも、大学の基礎教育は歴史と哲学が中心である。安直 なハウツーを身に着けるのではなく、答えの出ない問題を必死で考え続ける知的基礎体力を持った人間を育てるのが大学の仕事である。 ---  山口二郎 『東京新聞 本音のコラム』から

2012年8月11日土曜日

お肉屋さんのコロッケ


あの味は、大阪だけなのか?
この辺りではない光景です。

お肉屋さんのコロッケ: 黙示録
 
 

2012年8月7日火曜日

普通の市民、普通の民主主義

首相官邸周辺のデモについて、党派や団体ではなく、普通の市民が大勢参加しているという報道が目につく。これはおかしな話である。今までの日本の政治は、普通の市民が街頭で声を上げることを奇異と思っていた点で、普通の民主主義ではなかったのである。
 ---  熊本日日新聞8月5日 「いくつかの民主主義」山口二郎 から

2012年8月4日土曜日

会社人日本

われわれヨーロッパ人には一定の生活パターンがあり、それは”市民”として果たすべき義務に従って構成されている。すなわち市民たるものは三つの義務を応分に果たさねばならない。
  一つは、職業人としての義務であり、それぞれの職業において契約上の責任を果たすことである。二つは家庭人としての義務であり、職業人として義務を遂行したあとは家庭に帰って妻子と共に円満にして心豊かな家庭生活を営み、子女を訓育すること。三つには、それぞれの個人として地域社会(コミュニティ)と国家に奉仕する義務である。
  これら三つの義務をバランス良く果たさないと、われわれは”市民”としての資格を失う。

(略)

  ユーロッパにも、市民としての義務を一部免除された人たちがいる。軍人と警察官と囚人である。しかし、あの人たちは、囚人ではあり得ない。警察官でもない筈だ。とすれば最も近いのは軍人であり、彼らが属する組織は軍隊に似たものであるに相違ない。  われわれは先に言った三つの義務を果たしながら通常の生活を営む市民である。彼らは仕事のみに全生活を捧げる一種の軍人である。

 (略)

 彼らはヨーロッパに来てヨーロッパのルールを無視しているが、これはアンフェアだと思う。  軍隊と市民が闘ったら軍隊が勝つことは明らかである。このような競争はアンフェアであり、アンフェアな競争の結果としての勝敗もアンフェアだと思うがどうか。

   --- 逆命利君 (佐高信) 『欧州共同体のある役員」 から