2014年12月14日日曜日

投票して何が変わるのか

「デモをやって何が変わるのか」という問いに、「デモができる社会が作れる」と答えた人がいましたが、それはある意味で至言です。「対話をして何が変わるのか」といえば、対話ができる社会、対話ができる関係が作れます。「参加して何が変わるのか」といえば参加できる社会、参加できる自分が生まれます。
--- 「社会を変えるには」 小熊英二 から

2014年11月26日水曜日

屹立

たぶんもう、エンタープライズは入港したことだろう。むなしいといえばむなしい抗議行動だが、私はその価値評価は断ち切ることにしている。問われているのは、自らの勁(つよ)い意志力なのだ。屹立(きつりつ)して屈しない意志力。(デモ から)
   ---  松下竜一『ウドンゲの花』から

2014年11月16日日曜日

基地と原発

アメリカの意思と、アメリカに自発的に隷従することによって国内での権力基盤を強化しつつ対米従属利権をむさぼる官僚・政治家が日本の中枢部を牛耳っているという構造である。
   ---  矢部宏治 「日本はなぜ、基地と原発を止められないのか」

直観力

生命が尽きてもなお気づくことのない観念。これがワナなのだ。だからワナなのだ。
歴史は語る。目前の「よかれ」には慎重になれと。

なにか、もやもやとした、物事を見え難くさせている環境を通じて、それでもそのもやもやとしたものを見すかしてその向こうにある本性のようなもの、正体のような核心のようなものを見抜く力。これが、直観力。
(略)
「どれほどの教養をつんでも、この直観力がなければ、一生勉強したってダメ。」(上野千鶴子)

真理は一つ。幸せは一つ。などという考えがいかに危険で、それらの思想がいかに人を騙しやすく、どれほど多くの人がワナにはまったか。

   --- 遥洋子 「東大で上野千鶴子にケンカを学ぶ」 から 

2014年10月13日月曜日

大切なのは血じゃない。意志だ

宇宙のエネルギーは意志の集合体だ。宇宙(うみ)の旅で最も大切なのは個人の強烈な意志だ。だれもそれを妨げることはできん。

---  今野敏『旅人来りて』 から

2014年9月23日火曜日

時期尚早

「時期尚早」という言葉は、なるほど便利ではあるが、要するに「やりたくない」といっているのと同じである。   --- 『勝者の思考法』 二宮清純 から


2014年9月9日火曜日

一つの告白

ある将来の時期において再び平和を語ることが身辺の危険をさえ意味するようなそうした時期が来ないとは断言できない。私はその時のためにこの私の平和への意志を宣言しておく。もしその時またしても私の心弱さが大勢という圧力の前に、平和への裏切りを示す詭弁を弄(もてあ)そぶようなことがあれば、人はこの文章を記憶して私を鞭(むちう)ってもらいたい、糾弾してもらいたいのである。すでに平和は私たちが死をもって守らなければならない時に来ているのである。

--- 『一つの告白』中野好夫 から

2014年7月26日土曜日

おとなしくしていれば何とかしてもらえる?

冷たい壁にとりまかれて、声を出せないという人がいます。それは逆だと思います、声を出さないあなたは、他人から見れば壁の一部です。あなたが声を出さない状態が、周りの人を壁にしています。関係は作り作られます。関係は待っていても変わりません。動かないと変わりません。声を出せば、一時的に敵対関係になる人も出るかもしれませんが、味方になる人も出るでしょう。

---  「社会を変えるには」 小熊英二 から

2014年7月22日火曜日

独裁者を求める空気

『安部には独裁者としてカリスマ性がなさすぎる。
(略)
もしかしたらそもそも、独裁者にカリスマ性などひうようないのかもしれない。・・と思いはじめている。必要なのは、ただ、独裁者を求める空気、かもしれない。』
(『メディア仕分け人』北原みのり から)

2014年7月5日土曜日

人口と地面の大きさに見合うぐらいな国

安部さんは「世界一」を掲げたけど、日本が生き残っていく道は1番とか2番じゃなくて、人口と地面の大きさに見合うぐらいの小さな国になることです。「技術で世界一」なんて言うのもやめて、作れるものを作って、国内総生産なんか落ちてもいい。こぢんまりとした、しかしよその国が「あの国はいいな」と言うような国。競争に負けても、最後には「やっぱりあなたたちが正しい」と言われる国になればいいなと思っているのです。(澤地久枝)
    --- ニッポンが変わる女が変える 上野千鶴子 から

2014年7月1日火曜日

大馬鹿者

オレをふくめ、人間は大馬鹿者だ。文明という妄想によってバベルの塔を築きあげ、宗教や政治という幻想によって破壊する。バベルの建築に無数の精神が犠牲になり、崩壊にたくさんの命が失われた。
 形あるものはいつか無に帰す。
   --- 『COTTON100%』杉山明 から

2014年6月21日土曜日

職人がいなくなる

労働が単純になると、技術は要らなくなる。すると、技術習得費が浮いた分だけ、給料も下がってしまうのだ。さらにもうひとつ、労働が単純化することで、労働者が受ける大きな影響がある。単純な労働は「誰でもできる」仕事になって、いくらでも替えがきくようになるのだ。
「労働者は機械の単なる付属物となり、こういう付属物として、ただもっとも単純な、もっとも単調な、もっともたやすく習得できるこつを要求されるだけである」(マルクス)
  ---   田舎のパン屋が見つけた「腐る経済」 渡邊格 から


2014年6月8日日曜日

ウッドデッキに適した木材と塗料は何?

薄々感じていたけれど、無塗装の板。木は,風通しを良くして乾燥させれば,塗装しなくて十分にもってくれる。結局「ウッドデッキには定期的なメンテナンス塗装が必要」という定説は、業者の為にあるのかな。
それよりも、ウッドデッキには、ウエスタンレッドシダー が断然で、 SPF(スプルーフ・パイン・ファー)にいくら高い塗料を塗っても、耐久力はないことが目から鱗。

★参考  酔狂な実験

2014年6月4日水曜日

寄り添う言葉が社会を変えていく

相談に来た人たちに「あんたたちこうすればいいんだ。私の言う通りにすればいい」と上から目線で言っても、決してその通りにはならない。
大事なのは、本人がどういう思いをもっていて、そこにどういうリアリティがあって、今後どうしていきたいか。それらと結びつくように話して初めて、「一緒にやっていこう」というつながりがつくれる。
こういう過程は生活に困っているかいないかと関係なく、人と向き合う上での普遍的な作法ではないかと思う。

寄り添う言葉が社会を変えていく 湯浅 誠 から 

2014年4月6日日曜日

新社会人、おめでとうございます

働くことは、何も正しくないし、偉くもなんともない。ならば当然おめでたくもない。(赤木智弘)

僕たちは誰もが誰かしらを足蹴にして生きている(赤木智弘)


あなたの知らないところに、いろいろな人生がある。あなたの人生が、かけがえのないように、あなたの知らない人生も、また、かけがえがない。人を愛するということは、知らない人生を知るということだ。 (灰谷健二郎)

2014年2月7日金曜日

半信半疑

「半分疑っているということは信じていないということじゃないのか。」
と、半信半疑という言葉を聞いたあるスペイン人

   ---  「石橋莞爾 その虚飾」 佐高信 から

民主主義の成熟度


自分たちの考えを実現させたい、なるべく自分たちで決めたいと思うのであれば、異なった立場の人たちと意見調整という、ものすごく面倒くさいプロセスを担う覚悟が必要で、そのコストを引き受ける覚悟がなければ、それは「誰かが調整してくれ。ただし自分たちの要求どおりにするように」と言っているのと変わらない。(茂木)

一律が好きだというのは、やはり、自分に自信がない、自分自身の判断基準を持っていないということになるんじゃないでしょうか。(湯浅)

結局、政府のなかの課題というよりは、最後には世論全体が、そこにお金を使うことによって自分たちのプラスになると思えるかどうかが重要なんです。(湯浅)

”わかりやすいものは良くて、わかりにくいものは悪いもの”という善悪のつけ方をする。こういった判断の仕方は、とても危険です。(湯浅)

  ---  「貧困についてとことん考えてみた」 湯浅誠 茂木健一郎 から