2015年12月6日日曜日

常任理事国

アジア諸国からは、さらにはほかの地域の国ぐにからも、「アメリカのうしろだてを利用して、戦争の賠償も軽くすませ、そのうえそれをろくに自覚もしていないまま経済大国になった国が常任理事国になったところで、アメリカのいうままに動く理事国がひとつ増えるだけだ」。とみられているかもしれない。

--- 小熊英二 「日本という国」 から 

2015年12月2日水曜日

シャッターを開けるヒント

あいつはここの人間じゃない。六本木にオシャレなオフィスを構えて、夜な夜な銀座で豪遊しているんだ。幕悦には月に一、二度しか来ない。あいつにとって、この町は金儲けの道具に過ぎないんだ。そんないい加減な部外者に、負けるわけがないだろう。おれたちの町のことを一番真剣に考えているのは、ここに根差したている、おれたち自信じゃないか。

琴江さんは『顧客回転率が悪いという言い方ではなく、顧客が居心地がよくて幸せを感じているから去ろうとしないと言ってほしい』と答えた。さらに、『うちは託児所じゃないし、正規の保育士もいない。ある日、顧客が困っているのを見かねて子どもを預かったら、いつの間にか大勢になっていただけ』と言った

「おもてなし」ばかりでなく、客との「おつきあい」も重要なポイントだと多岐川は強調した。この「おもてなし、おつきあい」を面倒と捉えるか、楽しめるかが交流戦略の成否を分けるポイントらしい。

経済とか資本主義とか、そういうものだけを重視するなら、田舎は絶対に都会には敵わないんです。

--- 黒野伸一 『脱限界集落』 から