2020年11月7日土曜日

長いもの

 「人は弱いから群れるのではない。群れるから弱いのだ」(竹中労)

「多くの記者が長いものに巻かれ、戦争報道に突き進むなか、闘い続けた桐生悠々(きりゅうゆうゆう)。今の記者にその覚悟はあるのか」(佐高)

ーーー 望月衣塑子 佐高信 『なぜ日本のジャーナリズムは崩壊したか』

官主主義国家

 現在の日本は「民主主義国家」ではなく「官主主義国家」だと思っています。大臣としてその上に立つ政治家が愚かであればあるほど官主主義は進行し、深化します。(佐高)

あいつらの言い方で私が腹が立つのは、「誤解を招いた」というやつね。誤解したほうが悪いような言い方をする。ふざけんな、誤解じゃなくて正解して怒っているんだよ、と。(望月)

そのことと(総務省 高市早苗の電波停止発言)や安保法制報道について池上に迫った。そうしたら彼は、「反省ということを言って説明をしたら、色がついた答えになるでしょう」
と言うんだ。
でも、それはおかしい。
彼は自分でも、解説が自分の役割だというんだけど、偏らないこと、誰かの側に立たないことは、結局、いまある権力の側に立つことになるんだな。その根本的な力学を彼は理解していない。(佐高)

相手の懐まで深く入り込む取材は、時にスクープや深い解説記事を書くためには必要だ。しかし、権力の内側を描けないようではただのなれ合いにしか見られない。(望月)

ーーー 望月衣塑子 佐高信 『なぜ日本のジャーナリズムは崩壊したか』