2011年11月19日土曜日

部下ではなく上司へ

高い給料をもらっているのだから組織のために働くのは当然だろう。しかし、心の中の「私の領域」まで組織に捧げる必要は毛頭ないはずだ。にもかかわらず、身も心もすべてを組織に捧げて、上司の指示に唯々諾々と従う人間のいかに多かったことか。私から見れば、彼らは「私」あるいは「個」の尊厳を守ろうという気概がなく、組織に媚び、へつらうことに疑問すら抱いていない人間たちだった。(魚住昭)

   ---  だまされることの責任 佐高信と魚住昭 から


 部下に対するのと同じ物言いを、社長や役員に対してする者はいない。不愉快なことがあったのなら、そのままその相手に向かえばいいのに、自分より弱い者や、身近にいて言いやすい者にぶつけてしまうのだ。彼らは決して、自分を抑圧している相手に文句を言うことがない。
怒りは、怒りの素に向かわなければ、その根源はなくならない。

--- 怒りの方法 辛淑玉 から


 会社は何のためにあるのか。普通の人間なら、とても恥ずかしくてできない、買いたたくとか、出し抜くとか、買い占めるとか、ワイロを贈るとか、そういうことをするに当たって、会社のためだ、会社のためだとと自分に言い聞かせる、つまり良心をマヒさせるために存在する。

  --- 不毛地帯 (山崎豊子)から

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