2017年8月11日金曜日

すごい人生

本当にその素材が面白いから、いかに待つかですよ。その人の人間性が全体で分かるぐらいに待つかですよね。こっちが「こういうこと言うてはんねんな」ってテレビ見てる人に説明する必要はないんです。テレビ見てる人と僕とが同時にその人を理解するぐらいの気持ちでないと。変に僕が通訳する必要もないわけですよ。うれしそうに眺めて話を聞いてると、それで成立する。僕が無理に説明してしまうと面白くも何もなくなる。だから、ずっと待ってるんです。

この番組はテレビ局のためにやってるわけやないんです。「その人」に向けて作ってる。行ったところの人たちが主役で、その人が過去に何かすごいことをしたとか、そんなことどうでもいいわけですよ。みんなそれぞれすごい人生を持ってはりますからね。(笑福亭鶴瓶) 
--- 笑福亭鶴瓶が語る「テレビと家族」#1 今までにない芸人を目指そうとしたら「作らない」ことですよ | 文春オンライン から

2017年8月10日木曜日

アベノミクスというのは何だったのか

「韓国人に比べて日本人はおとなしい。だから、あのようなデモや街頭抗議活動で政権を倒すようなことはしない。表立ったお上批判はしない、という国民性だ。だけど、秘密投票、つまり、選挙という形では意思表示をする。それが都議選の結果だ。仙台(市長選=7月23日投開票、野党共闘系候補が勝利)もそうだ」 

「日本人の心の中で、安倍政権、自民党政治に対する批判や不満がマグマのようにたまっている。要するにアベノミクスというのは何だったのか。儲(もう)ける人は儲けたが、一般国民には一体何がしたたり落ちてきたのか。それから、年金医療も福祉も負担は増えるが給付は減っていく。しかも、先が見えないし、それをどう抜本改革するかという論争もない。だから、正体見たり、だ。多分、国民が初めてそう思ってきた。だからこれだけ鋭角的に支持率が下がっている」(小沢一郎) 
  --- 「倉重篤郎のサンデー時評」 から

2017年8月8日火曜日

無権利状態

この国では利権は理解できるのですが、権利は理解されません。日本人は全員無権利状態とも言えます。全員無権利状態の中で権利を主張する人がいると、特権を主張しているように見えますから、おかしいと言って袋だたきにするわけです。(略)  要するにこれは、自分たちが、本当には権利を理解できず、まともにそれを要求することもできない、情けない奴隷的な主体性でしかない人間集団だということを直視できていないから、このようなことになっているのだと僕は思います。 --- 「誰がこの国をうごかしているのか」から(白井聡)

2017年8月4日金曜日

権力の犯罪

東大法学部出身で元検察幹部のいわゆるヤメ検弁護士(検事の仕事をやめて弁護士になった人)二人を前にして
「昭和三十年以降、衆議院議員が二十五名逮捕されている。そのうち東大卒はゼロだが、何かあるのだろうか。」

日本人は昔から「お上意識」というものがありますよね。明治憲法はこのお上意識に、プロイセンの行政学者であるオットー・マイヤーの公定力理論を加えたんですよ。公定力理論とは、統治権の無謬性(むびゅうせい)、行政権は悪いことをしないという理論です。 戦後憲法になってこの理論は否定されるわけですが、徐々に復活してくるんですね。そのため、それに挑戦する人間は排除されてしまうわけですよ。それが田中角栄であり、小沢一郎なんですよ。陸山会事件は麻生政権下で捏造されたわけですから、権力の犯罪はいまでも続いているんです。
   --- 平野貞夫 「田中角栄を葬ったのは誰だ」 から

2017年7月28日金曜日

義務と立場

私は、この戦争を経て、日本社会は、人間ではなく「立場」で構成されるようになった、と考えています。そうなると人間は、それ自身として尊重されることはなく、「立場」に立って、「義務」を果たすことによってのみ、尊重されるようになります。

立場に終始振り回されることは生身の体の人間には、とてもつらいことです。そこでそのつらさを、なんとか誤魔化すために人々は果てしなく「刺激」を求めました。人々の間に生じるストレスを誤魔化すための最良の刺激は、果てしない消費の拡大でした。こうして激しい労働と消費を共存させる、見事なまでの悪循環システムができ上りました。

   --- 安冨歩 『原発危機と東大話法』 から