2015年6月4日木曜日

無責任体質

彼女(山田悦子)はなぜこの国には冤罪事件があとを絶たないかと必死に問い続けて、この国にはびこる無責任体質に行き当たったのだ。これまで幾つもの冤罪が判明しているが、裁判官も検察もその責任を問われた例はない。このように法的責任を負わない体質を彼女は「無答責」と呼び、「無答責」を「答責」へと変えぬ限りは冤罪事件はなくならないのだと結論する。更に彼女は、この国の無責任体質の最たるものとして、侵略戦争の責任を負わなかった天皇を見据えるのだ。
--- 松下竜一『巻末の記』 豪腕編集者との出会い から

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