2020年7月23日木曜日

権利

国民が権利は天から付与される、義務は果たさなくていいと思ってしまうような天賦人権論(てんぷじんけんろん)をとるのは止めよう、というのが私たちの基本的な考えです。国があなたに何をしてくれるのか、ではなくて国を維持するには自分に何ができるのか、を皆が考えるような前文にしました。(片山さつき)


沖縄だけ、戦争が終わっていないかのようだと思いませんか。私はそう思いますよ。もう終わらせたい。基地は要らない。私たちはそうした民度を何度も示してきました。
 今に続くつらい歴史を沖縄は背負っています。だからこそ、私たちには平和に生きる権利があると思う。米軍基地も自衛隊の基地も要らない。力で、武力で、何かをしようとすれば、必ず力で反発を受ける。基地があるから攻撃されて戦争になる。そのことを沖縄は骨身に沁みて知っている。だからこそ「基地は要らない」と言い続けなければいけない。(阿波根數男 あわごん かずお)

 そもそも権利概念は、個人のエゴイズムを認め、それが衝突することを前提に存在している。だが、エゴイズムは存在したにという前提に立つと、権利の観念も必要なくなってそまう。
 したがって、すべての日本人は潜在的に無権利状態にあるのだろう。だから、誰かが「私の権利を回復せよ」などと言い出すと、その人があたかも不当な特権を要求しているかのように錯覚される。そして主張した人が袋叩きに遭う。
 この状況は、明治時代に生まれた「家族国家観」という国体イデオロギーがいかに強力で長命かを物語っている。ここの、米国を媒介として国体の構造が生き延びたことの深刻さが浮かび上がる。(白井聡)

「そげん恥ずかしかもん、うちは一銭ももろうとらん。そんかもん、もろうとったら、あんたが恥かこうが!絶対そげんかことよそ様に言いなさんな!」
 僕は怖くて泣いた。いま思えば、これは暴言だ。生活保護は権利なんだから、堂々と使えばいい。だが、あのように言い放った、母の、日本人のメンタリティは理解できる。(井手英策)

「表現の自由」とはそもそも権力と対峙関係において最も発揮される権利である。したがって、権力への批判、批評、その前提となる権力の監視こそが、報道が担うべき最重要課題である。言葉を言い換えてごまかし、現実を捩じ曲げている権力者がのさばっているのであれば「嘘をついている」と指弾しなければならない。 (田崎基)

---田崎基 『令和日本の敗戦』から

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